白内障と緑内障
昨日から、急に涙がよく出て、眼を触ろうとすると痛がる。
食欲もないとご来院されました。もともと白内障の点眼はしているとのことです。
眼を診てみると、少々眼が腫れており、充血がひどい状態でした。
眼の一番表層にある角膜も白っぽくなっており、
眼の中に光をあて見てみると、目の中の透明な場所が白く濁っています。
これは眼の中に炎症があるというサインで、ぶどう膜炎という眼の病気です。
通常の結膜炎では出る症状ではなく、目の中に強い炎症があるときに出る怖い状態です。
白内障がある子で注意しなければならないのは、水晶体起因性ぶどう膜炎です。
白内障は、水晶体というレンズが白く濁り、進行すると視覚障害に陥る病気です。
これが進行すると、白くなっている水晶体の中身が目の中に漏れ出し、
目の中で強い炎症を起こすことがあります。
また、さらに強い炎症から、続発性緑内障を引きおこします。
下の写真は、眼の圧力(眼圧)を測定しているところです。
測定は麻酔もいらず、すぐに終わります。
測定してみると、右目の眼圧が上昇していました。
すぐに眼圧を下げてあげる目薬や炎症を抑える注射など、
治療開始してあげて、その後目の痛みは取れました。
目が赤い、白内障がある、目をシバシバさせているなどがある場合は、
早めの受診、そして定期的なチェックをしてあげることが良いです。