イヌの膝蓋骨脱臼
チワワ、マルチーズ、トイプードル、ヨークシャーテリアなどの小型犬さんに多い膝蓋骨脱臼
英語で膝蓋骨(Patella:パテラ)脱臼のことを「patellar luxation」と言いますので、
ネットではパテラと入れても、この病気で悩まれている方の投稿が数多く出てきます。
脱臼というと、すごい痛がるや、動きがおかしくなるなどイメージされませんか。
この小型犬さんに多い膝蓋骨脱臼は、初期の場合、それが当てはまらないことが多いです。
小さい頃から発症していることが多いと言われており、脱臼などしていても、元気一杯走り回ります。
原因は諸説ありますが、本疾患は習慣性に脱臼を繰り返すことにより、
病態が進行すると、脱臼だけでなく、膝関節伸展(膝を伸ばす)障害や軟骨損傷など痛みを伴い、後肢全体の問題になります。
早めに進行具合をしっかりと確認をし、悪化の予防や治療の必要があります。
当院では、膝蓋骨脱臼の重症度分類により、グレード1から4まで診断をします。
それにより、年齢や疼痛、進行の早さなど全体的に評価して、膝蓋骨脱臼に対する治療方針を決定していきます。
必要であれば、外科手術も行なっております。
「後ろ足が時々、パキパキいう」
「後ろ足を時々上げる、スキップする」
「後ろ足を伸ばすポーズをよくする」
普段元気よく走り回っていても、こういった症状がある場合は注意が必要です。
ご不明な点などありましたら、お気軽にご相談ください。